異国料理は現地味と美味い がイコールではない

異国料理は好きで色々と食べているのだけど、1つの風潮として、現地に近いほど良いとする先鋭化がある。

 

これには何度も騙されている。

たとえば、中国人客しかいない中華料理屋で謎の酸っぱいスープが出てきたり、ネパール料理屋でただの乾燥大豆が出てきたり。

 

これは確かに現地味だ。

でも、「美味しいか?」「値段に見合う味か?」と言われると違うと思う。

現地の家庭料理が日本で食べられることは素晴らしいし、故郷を離れた人々にとっては貴重な民族の味なのだろう。

日本で言えば、味噌汁と白米と納豆のようなものだったりする。

 

でも、それが2000円するとなると感覚的には高いと思う。

普通の納豆定食が特別に美味しいわけではない。

やはり現地の人達にも、普段のケノヒのご飯とハレノヒの豪勢な食事に違いはあるようだし。

 

中華料理は特にその傾向が強くて、ガチ中華ブームというのがあった。

中国のラーメン、蘭州麺が小さなブームだったりもした。

ただ、蘭州麺の平均を取るとそこまで美味しくはない。

下手な料理人が手打ちした麺は製麺所の機械打ちの麺より味が劣るし、スープもきちんと取られたものでなければ、日本のラーメン屋の足元にも及ばない。

中には凄く美味しいお店もあったし、それは値段以上の満足感があった。

ただ、平均的には日本のラーメン屋よりも高くて味は劣る、というのが個人的な感想だ。

(これは日本のラーメンの質に対して値段が安すぎるという方が正しいのだが)

 

まあ、そういうわけで、現地っぽいから美味しい、というのは間違っていると思う。

美味しいと現地っぽいは全くの別軸で、全く現地っぽくないけど美味しいというのも大いにありうる。

カレーライスも美味いしエビマヨも美味いのだ。