目的・目標をできるだけ具体的にしよう

「目的・目標をできるだけ具体的にしよう」

この話は軍事における「戦略・戦術」の影響を受けている。

目的や目標はなるべく具体的にすると良い。
ちなみに、自分はこれが苦手だ。

まずはじめに、自分が達成しようとしていることが明確でなければ、戦略の立てようがない。
成否ですら判断ができない。

ぼんやりとした目標で物事に取り組むことは、始まる前から失敗している。
具体的にするということは、定量化するということ。
あるいは、要素を切り分けて、特定の要素のみに集中すること。

たとえば、「モテたい」ということを考えてみよう。
下世話な話になるが、多くの人にとって切実な願望だ。

モテたいというのは、あまりにも曖昧すぎる。
では、「何のためにモテたい」のか、目的を考えてみよう。

・結婚したい
・彼女が欲しい
・性欲の解消がしたい
・チヤホヤされて承認欲求を満たしたい
・寂しさを埋めたい


など沢山の目的がある。
性欲の解消がしたいのに、結婚相手を探すのは明らかに遠回りだ。
寂しさを埋めたいのなら、もはや異性である必要すらなく、友達やペットでも良い。
何のためにモテたいのか、目的を前提に置くことからはじまる。


上記の目的から、「彼女が欲しい」を選択して「彼女を作るためにモテたい」という目標を立てるとする。
(ちなみに、この目標の立て方が正しいかは微妙である。なぜなら、モテなくても彼女は作れるから)

次は「彼女を作るためにモテたい」という欲求をさらに明確にする。
要素は以下の通りだろう。

・年齢
・見た目のレベル
・知的レベル
・年収
・興味のあること
・性格
・その他相手に求めること

たとえば、年齢は絶対に20代がいいとか、自分より年上がいいとか、それぞれに好みはあるはずだ。
年齢は気にしないが見た目がかわいいことが大前提とか、一緒に趣味が楽しめたら他のことは何でも良いとか。

これをそれぞれ明確にしていく。
とくに拘りがないなら、それでいい。
こだわり過ぎるとそれだけ相手は限られる。

そうして目的と目標が決定したら、次にそれを実現するための戦略を決めていけば良い。
たとえば、「年収と知的水準が同定度の彼女が欲しい」となるなら、恐らく職場恋愛を狙うのが手っ取り早い。
「25歳以下でかわいい彼女が欲しい」というのなら、マッチングアプリがいいかもしれない。

戦略はここから先にもっと細分化していく。
たとえば
・出会いの場所はどうするか?
・自分の武器やアピールポイントは何か?
・自分の弱点と改善方法は何か?
・出会いの場に月にどのくらい赴くべきか?
・出会いのための予算はいくら掛けるか?
・自分磨きの方法と予算はどうするか?

といった具合に、目的から目標が決まり、目標から戦略が決まる。
上位の目的や目標が無いのに、いきなり戦略を考えるのは、おそらくあまりうまく行かない。


あとは、目標の中で優先順位をつける必要もある。
年収が見た目よりも高いかもしれないし、そんなことよりも性格がいちばんかもしれない。
より優先順位の高い方を評価して、あまり優先順位の高くない要素は重み付けを軽くしておく。


また、実際にやってみると、この目標は何か違うな。となるかもしれない。
彼女が欲しいと思ってたけど、性欲が解消したかっただけだったことに気づくかもしれない。
また、可愛ければ何でもいいと思っていたけれど、性格が悪いと見た目が良くても楽しくないと気づくかもしれない。
その際は、目標と目的の再定義からはじめる。


なぜ目的や目標を具体的にすることが大切なのかというと、先にあげた、目的や目標によって戦略が決定されるということ以外にも理由がある。
それは、我々のリソースは有限だということだ。
全方向にモテるために、全ての能力を上げるわけにはいかない。
リソースを集中させる必要がある。
具体的にすればするほど、リソースが集中でき、その領域においてより高い成果が期待できる。


ぼくたちはつい、目的や目標を忘れて細部に集中してしまう。
結婚相手を選ぶのに、なぜか筋トレにハマってベンチプレスの重さを追求したりする。
本当に必要なのは、ダイエットや年収を上げることだったかもしれないのに。

目的に合った目標を立て、目標に合った戦略を選ぶ。
そのために、目的や目標はなるべく具体的にしておく、というのが大切なのだ。