投資家のデータと起業家のデータ

投資家のデータと起業家のデータ


投資家と起業家(事業家)ではデータの扱い方が異なる。
ざっくりと違いを書く。


まず投資家がデータを扱うときの基本的な姿勢は以下の通り
1. 過去のデータが十分に存在している
2. 過去のデータは将来の予測に役立つ(再現性がある)

つまり、過去のデータを分析するのが主な仕事だろう。


対する起業家はどうかというと
1. データはあまりない
2. 過去のデータが将来の予測にあまり役立たない


たとえば、今からFacebookWindowsのデータ分析したとして、SNSやOS市場で成功する訳ではない。
それに、市場調査をして十分に勝機が見込める段階になって商品を出しても、もう時代遅れになったりする。
革新的な製品開発者は口を揃えて、
「顧客は革新的な製品を想像することはできない。だから市場調査は無意味だ」と言う。


実際に革新的なプロダクトのデータはほとんど存在しないだろう。


その場合の起業家の姿勢はこうだ。
1. 市場調査はほどほどにとにかく早く市場にプロダクトを投下してみる
2. その結果、得られたデータを分析してその後の対策を立てる


つまり、データがないからとにかくやってみて、自分でデータを取るのが起業家と言える。
だから起業家はフットワークが軽くなければいけない。


起業家はサイエンティストかアーティストか?と言われるが、どちらの要素もなくてはいけない。
過去のデータはそこまで役に立たないが、データを全く顧みない人間は舵取りができない。

起業家はとにかく試して自分でデータを取る。
それもなるべく早く。
分析はそれから。
というのが今回の結論。