経営者としての良い行動とクリエイターとしての良い行動

クリエイター、ここでは一人で何かプロダクトを作る人をクリエイターと呼んでいるのだけど、クリエイターとしての良い行動はつくり続けること。

なによりも、クリエイターは作品ありき。

一定期間で区切ったときに安定して作品を作り続けられる人が優れたクリエイターである。

言い換えると、手を動かし続けられることが大切だ。

 

反対に、経営者の優れた行動は自分で手を動かさないことである。

人が一人で出せるアウトプットには限界があるので、他の人を使ってアウトプットを出す。

それが経営者の仕事である。

なるべく自分で手を動かさず、適任者を見つけて振り続ける。

経営者のする事は、究極的には方針を決定して、成果を管理する事だけになる。

最終的にはバフェットみたいな役割になるし、投資が仕事になる。

大きくなればなるほど、この傾向は強くなってくる。

 

経営者が最終的に投資家になるというのは、なにもバフェットだけの話ではない。

GAFAなんてのも半分くらい投資が主な仕事になっている。

自前でなるべく手を動かさない、というのは、行き着く先が投資になるということである。

トップに躍り出たら、あとは新しい産業にディスラプトされるのを待つのではなく、圧倒的な株価のバリュエーションで新しい産業の芽に投資するのがシリコンバレー式というわけだ。

 

とはいえ、零細企業で完全に手を動かさない経営者なんてのは色々と問題があるし、経営とクリエイターの比率がどちらに傾いているかで、その役割も変わってくる。

ただ、スケールするには自分で手を動かしてはいけない、というのは重力と同じように抗えない真理である。

 

ITであろうが、アートであろうが、土建であろうが全ての管理職は手を動かさず、暇であるべきなのだ。