どんな人の予測であっても役に立たない  

予測には3パターンある
1. 自分の予測に賭ける人
2. 予測を売る人
3. どちらでもなくただ放言する人

 


3にあまり意味がないことは言うまでもない。
居酒屋談義と同じだ。


2はどうだろうか。
自分の予測に報酬が左右される。
でも、こういう人達の予測も統計的には素人と変わらない。
そもそも、本当に予測が当たるなら、自分でそこに賭ければもっと儲かるはずだ。

 


1に関しても、あまり役に立たない。
そもそも、ヘッジファンド個人投資家のリターンは市場平均と大差ない。
それでも一部で卓越した成果を出している人もいる。
彼らは予想を立てているというよりも、反応していると言ったほうが近いと思っている。
こうなったらこうする、という確度の高いパターンを持っていて、市場がその反応を見せたとき、すかさず食いつく。
食虫植物の狩りのようなものだと思う。
大局的で長期的な予想が正確というわけではない。
もしくは、スティーブ・コーエンがやったように、非公開情報を非合法に集めるようなズルだ。
この手の情報が表に出ることはない。

 


金の卵を産むニワトリを売る人間はいない、ということを頭に入れておけば、予想なんて気にするだけ無駄だということは自明なのだ。
今回は予想と成果が直結する金融市場を例に考えた。
他の対象であっても予想なんて当たらないと思っていい。
むしろ、お金と直結しない予想を真面目にやるインセンティブがないので、他の分野の方が予想が当てにならないかもしれない。