飲料においてフルーティーさを無条件で評価することについて
昨今のコーヒーでは、コーヒー本来の持つ香味ではなく、後付けで人工的にフルーティーさを添加するのが流行りだ。
添加しないコーヒーと比べて1.5-2倍程度の値段で売られていることもある。
この風潮にぼくは呆れている。
フルーティーさを味わいたいならフルーツを食べれば良い。
フルーツやフルーツジュースのほうがよっぽどフルーティーだ。
元々コーヒーの持つ香味がフルーティーだ、というのなら分からなくはないが、フルーツを混ぜ込んだり香料を加えたものを手放しで褒め称えてるのは、なんというか、滑稽である。
ただ、フルーティーさを評価することはコーヒーに限った話ではない。
ウイスキーやビール、日本酒といった種類から、紅茶や中国茶でも似たような傾向がある。
我々はどうやら、フルーツがよほど好みらしい。
フルーツが好みなのは問題ではない。
問題は、フルーティーさを追い求めるならフルーツを食べたほうが真っ当だと言いたい。
こねくり回してわざわざフルーツの香味をつけて、フルーツ以上に高い値段を支払っている。
この現状はあまりに馬鹿馬鹿しいのではないか、という問題提起。