スポーツ選手が稼げない社会は健全である
スポーツ選手が稼げないという話をよく聞く。
スポーツに関わる人が稼ぎたいと思うのは間違ってない。
ただ、スポーツ選手が稼げる社会が健全かというと、あまり健全ではないように思う。
スポーツに限らずエンタメというのは、無くてもあまり困らないものである。
元気をもらうとか、生きがいとか、そういう面では重要だけど、生命や経済に対する優先順位では高くない。
農家や科学者の方がよっぽど優先順位が高い。
そういう人達がより稼げる社会のほうが健全と言えるだろう。
産業の構造上、限界費用が安いとか、労働集約的でないとか、価値を理解できる人が少ないものは需要が高まりにくいという問題があって、エンタメには金が集まりやすい傾向にある。
エンタメ産業の経済効果についても、あるにはあるのだが、それが人類あるいは国家の経済成長に繋がるか、というとあまり繋がらないように思う。
経済成長は効率化であり、生産性の向上を指す。
人が多少速く走れたり、球を早く投げられたところで、社会全体の生産性は上がらないのである。
人類全体で見たときには、過去のオリンピック全競技よりも、MSのEXCELの方がよっぽど貢献してきたことは明らかだろう。
だからといって、アスリートを貶したいわけではなく、もっとお金が集まっても良い人たちがいる、と言いたい。