実体経済が死んでいく中で投機マネーが

実体経済が死んでいるのに、株価指数はガンガン上がっている。

諸悪の根源は日銀が無限にインデックスを買いまくっていることだ。

これは日本だけでなくアメリカでも同じだ。

インデックスを買うので、組み入れ銘柄、中でも寄与度の高い銘柄が上げる。

日銀が株をアホほど買うので、本来であれば株価が下がって債券や金に資産が移るはずが、更にインデックス運用が増える。

かつての資金逃避先が今ではインデックスファンドだ。

 

手堅い運用(本当に手堅いかはともかく)はインデックスファンドで、投機的な資金は個別のテーマ株にぶち込まれる。

テーマ分野で商売をするよりも、テーマ株にぶち込むほうが簡単で手っ取り早く、日銀による買い支えもある。

そういうわけで、あらゆる資産がバーチャルに、株にぶち込まれるわけ。

当然、実体経済が死んでいるので企業はより保守的な経営になり、赤字分野や新規事業への投資を減らし、現金比率を上げる。

企業の現金というのは現ナマで存在するわけではなく、銀行に預けられ、銀行はとうぜん運用をする。

実体経済が死んでいるので融資なんてしてもリスキーだし、国債市場も死んでいるので、銀行の運用資金は株にぶち込まれる。

かくして投機マネーは株式市場に溢れている。

 

債券も株式も政府が買い上げて、民間は政府の買い上げる金と様々な補助金で生活するようになった。

まあ我々のような末端には関係のない話だが、ギリシャ社会主義国とあまり大差ないのが現状だろう。

 

さて、そういう中で我々弱小プレイヤーはどうするべきだろうか。

一つは投機マネーを取りに行く。

と言っても今更インデックスなんて買ってもしかたない。

今どきの投資はバーチャルな投機性の高いもの、なるべく少ない手間でスマホから買えるもの、valuなんていいんじゃなかろうか。

 

次に資金が枯渇した実業。

ベンチャー起業投資なんて一時期は金をゴミ箱に捨てるがごとく投げられていて、それをIPOKDDIみたいな大企業に売りつけるのがブームだった。

アメリカでは赤字経営が当たり前で、ベンチャーキャピタルから巨額の赤字をぶち込んでユーザーを増やしたり、他人の金で競争していたのだけど、これが収まると自己資金で利益を出す健全な商売が競争上で相対的に有利になるんじゃなかろうか。

長期投資するなら皆が絶望の底にいるときにやる、これからの底は株式市場ではなく実業だ。 

小さく小回りが効き、自己資本で回せる個人の時代。