どこに連れて行っても恥ずかしくない人

一緒にいて自慢できる人と付き合う、というタイプの人がいる。
美人やイケメンを連れていると気分がいいというものだ。
トロフィーワイフと言ったりもする。


ぼくは、この手の考え方を昔から嫌悪してきた。
自分が付き合う人は、自分の価値観によって決めるべきで、他人からどう判断されるかは一切無視するべきだと。


でもちょっと、この考えを改めつつある。
TPOに合わせた振る舞いをできる人でないと、安心して出かけられない。
外食に行くなら最低限のテーブルマナーを知っていてほしい。
クチャクチャ音を立てて食事をしたり、大きな音で食器を扱ってほしくない。

 

お洒落な場所に行くなら、短パンにTシャツとサンダルでは気が引ける。
単発の関係とか、関係性が薄いなら問題ないが、複数回出かけるとなると、意外とネックになってくるのだ。


この人はココには連れていけないなとか、ここに連れて行くのは不安だな、なんて思ってしまうと出掛けるのが億劫になる。
そうこうしていると、行動範囲が狭くなって体験できることが減る。


相手が美男美女でなくても良いが、最低限のTPOに合った振る舞いはしてほしい、というのが正直な気持ちだ。


TPOに合った振る舞いなんて、分からないなら教えてあげれば良いと思うかもしれない。
でも、個人的には他人を変えるというのはとても難しいことだと思っている。
他人の言動を変えるよりも、付き合う人を変えるほうが手っ取り早い。
指摘をすると大抵の人は気分を害したり傷ついたりするものだし。


こんな偉そうなことを言っておきながら、過去の自分を振り返ると、一緒にいる人には申し訳ないことをしてきたなと思う。
アスペ気質で余裕がなかったこともあり、服装に無頓着でドレスコードを守らなかったり、周りを不快にさせる配慮のない言動をよく行っていた。
付き合ってくれていた人達には今も感謝しきれない。


ぼくがこの記事で言いたいことは、付き合う人間を選びましょう、ということではない。
一緒にいる人間の行動の幅を狭めないように、どこに連れて行っても良い振る舞いができるようになっておきましょう、ということだ。

とはいえ、酒の席とか賑やかな場所は苦手だし、そういう場所でうまく振る舞う自信は全くないのだが。
そういうときは場の空気を冷やすような発言は黙って飲み込みたいなと思う。