円相場とニュースについて
世間では円安で騒動になっているらしい。
自分の記憶では、13年ほど前は円高で世間は騒いでいた。
円高で輸出企業が儲からないとかなんだとか。
大企業の生産設備は海外に移転しているのだから円相場は業績と関係ないのでは、と思っていた。
円は高いほうが良い。
それから随分と時間が経って、今は円安が問題らしい。
散々金融緩和して自国の通貨を減価させてきたのだから当然なのだけど、何をいまさら。
ぼくが言いたいことは、自国通貨が高いのが良いのか安いのが良いのか、ということではない。
世間には騒ぎ立てることで得をする人がいる。
マスメディアはニュースがないと金にならないので、物事を過剰なほど大げさに騒ぎ立てる。
大衆も感情を発露させる機会を探し求めている。
自分に責任のない形で怒りたいのだ。
彼らから距離を置いて、ニュースに耳をふさいで、自分の判断基準に従って生きることが大切なのではないかというのが、ぼくの言いたいことだ。
右に行こうが左に行こうが、進もうが止まろうが世間は騒ぎ立てる。
彼らには正解なんてなく、ただ騒ぎ立てること自体が目的なのだ。
駄々をこねて衝動を発露させたいだけの幼児と同じ。
だから、そういう物事とはひたすらに距離を置くことが、自分の人生を生きるためには必要のだ。
こんなことは昔から言われてきた。
ゲーテも新聞を読むなと説いている。
ただそれが実行できないことが人間のバグなのだ。