ギレルモ・リゴンドー 王の帰還

リゴンドーvsカシメロ
1Rを見たときは、大丈夫かリゴさんと思ったもんだけど、2Rの後半からブーイングともにスピードアップするリゴさん。
3Rではそれまで外回りでしかサークリングしていないリゴさんが内外自在にステップを踏み始める。とともに強まる観客のブーイング。
カシメロのステップインを的確に左ストレートが捉えてからは、リゴさんの制空権が明確になってきた。
一瞬のスピードではカシメロを置いてきぼりにするリゴ、長く続く無風状態、凪からの唐突な緊張。
手数自体は少ないものの、ステップインで制空権に入った瞬間に確実にストレートを決められるカシメロは徐々に動きが取れなくなる。
常時鳴り響くブーイングをBGMに圧倒的なスキル差を見せつけてマスボクシングを展開するリゴさん。

カシメロは普通にドネアとやっていればよかったものの、ここまで弄ばれて手も足も出ないとなると失ったものは大きい。
ここ数戦とは打って変わって、往年のリゴさんが戻ってきたことに、塩ファンは歓喜しているに違いないが、井上戦は確実に遠のいただろう。
この出来のリゴさんとのマッチメイクをアラムが許すはずがない。
かといってPBC手駒のラッセルでも弄ばれて終わりそうで、リゴさんはいつの時代も持て余す存在だ。
パッキャオが40超えて現役であることを褒める声は多いが、軽量級で40超えて、サバ読み疑惑するあるリゴさんのパフォーマンスは異常である。

なお試合はスプリットでカシメロの勝ちである。