民主主義のどん詰まり
コロナ対策を見ていると、民主主義のどんづまり感を感じる。
大規模な政党が与党を担い、世襲議員や地盤の継承を前提とした集票システムがあると、まず票田を見て利益配分を決め、そこから妥協できそうな政策の立案になってくる。
すると、コロナ対策をしているにも関わらず特定の分野は除外とか、助成金を出す、なんてことになって非常に非効率なことになってしまう。
さらに悪いことに、菅首相は自民党でも珍しい非世襲の総理大臣なので、地盤の強固さも、党内での強い派閥も持ち合わせていない。
こうなると、特定のセクターを切り捨てて効果的な施策を打つなんてことはできなくなってしまう。
このような場合は既存勢力以外の政党が頭角を現したりするものだが、日本は少子高齢化に加え、若者や浮動票の投票率が低く、議院内閣制のためその可能性も高くない。
ということで、成熟した政治制度と利権構造は正常な意思決定を妨げてしまう、というお話。