辞めたいことは早めに辞めたほうがいい

この前カフェに行ったら後ろで女子大生が話していた。

部活を辞めたいという人と、それに対して逃げるのは良くないという人。

確かに、若いときにはこういうこともあったなあ、と懐かしく感じた。

 

ぼくも体育会系の部活をやっていた。

中学生時代ことだ。

精神論全開の顧問に、人格否定ともとれる罵倒をされながら非科学的な思いつきのトレーニングをさせられていた。

始めのうちはそれはそれで楽しかったのだが、あるときふと、この行為は無意味だなと気づいてしまった。

OBの先輩たちを見ても、厳しい練習を乗り越えた猛者のように語られていたが、高校生なのに飲酒喫煙をして停学を食らうような、ろくでもない人たちだった。

この先にまともな未来はない、と早々に気づいてしまった。

それ以来、いかに部活の時間をやり過ごすかだけが目的になった。

いまにして思えば、とても無駄な時間だったように思う。

勝利のために技術を磨くこともなく、ただ楽しむために競技を楽しむこともない。

時間を無為に過ごしていたなと思った。

 

何度も辞めると言っては説得され、中学校の部活は3年間継続してしまった。

高校でも何故か部活に入ってしまったが、似たような理由で途中で離脱することに成功した。

今にして思えば、あの離脱は人生最良の決断の一つだったと自信を持って言える。

 

これは昔の話だけど、似たような状況にハマってしまうことは、大人になってもよくある。

本当は辞めたほうがいいと気づいているにも関わらず、現状維持バイアスや、周囲との人間関係で辞められずにいる。

でも、そういうときは思い切って辞めてしまうほうが良い。

これは間違いない。

辞めたいと思いながら続けることは、貴重な人生の浪費に他ならない。

他にもっとやるべきことがあるのなら、そちらをやったほうが良い。

それに、モチベーションが低いまま物事に取り組んでも、大した成果は出せない。

 

人生というスパンで考えると、あらゆる事が選択である。

そこに逃げなんてものはない。

あるのは損切り、もっと良い選択肢への乗り換えである。

泥舟に乗っていると分かっているのに、いつまでもそこに留まるのは勇気ではなく愚行なのだ。