メイウェザーやパッキャオよりもスペンスの方が優れたウェルター級王者
メイウェザーやパッキャオはウェルター級で大金を稼いだ選手ではあるが、対戦相手の質を考えるとスペンスの方がずっと高い。
メイウェザーやパッキャオがウェルター級で試合をしてきた選手はウェルター級が適正階級とは言い難い。
特にメイウェザーは下の階級で実績のあるビッグネームをウェルター級にまで引き上げて試合をすることが多かった。
キャッチウェイトなのをいいことに、自分だけ金を払ってリミットオーバーして試合をしたことすらある。
カネロのような大柄な選手にはリバウンド条項をつけてガリガリで試合に臨ませるくせに。
パッキャオもキャッチウェイトの多い選手で、ウェルター級と言いつつも実質Sライトとウェルターの間で戦っていたりした。
どちらかと言うとメイウェザーの方が契約を駆使して戦っていた印象が強いが。
契約や階級が異なれば、それは同じ競技とは言い難い。
そういう意味で、現在のウェルター級で、契約を駆使した戦略も、キャッチウェイトもなく、たまに苦戦を見せつつも数々の競合を退けてきたエロール・スペンスのウェルター級の実績は素晴らしい。
ボクサーとして、ではなくウェルター級王者としてはメイウェザーやパッキャオを凌ぐと言っていいだろう。
特に契約面ではメイウェザーから学んだことも多く、キャッチウェイトやリバウンド条項、(カネロ判定)を除いた公平な試合は数える程度だろう。
特にコバレフ戦は酷かった。
激闘後の選手に間髪なく試合をさせて、リバウンド条項をつけ、更にカネロに負けたらその後も高額ファイトマネーで試合を組んでやる、というもので、こんなの片八百じゃないかと思った。
数々のビッグネームを退けつつも、カネロに対していまいち乗れないのは、場外戦を駆使しすぎていて、同じレギュレーションのもとに成り立っている競技として見られないということが大きい。
ドーピング問題は正直あまり興味がないけれど、この辺りの契約面での不公平は冷めてしまう。