脳筋は安い 商業主義に対抗する数少ない方法

長年自転車に乗っていると、つい様々なパーツのスペックを無駄に上げたくなる。

でも、そこで少し冷静になると、多少重くて抵抗の大きいパーツは、良いトレーニングであると我に返ることができる。

自転車にまつわる殆どの問題、それも素人レベルであれば、機材のスペックよりも、乗り手の体力のほうがよっぽど影響が大きい。

数百グラムの軽量化のために、数万円出すくらいなら(桁が一つ違うかも)、自分が数百グラム痩せたり、その分の出力を出せばいい。

 

大抵の場合、日々のサイクリングで体力を使い切ることはあまりないし、決まったコースを走るなら、より良い機材で負荷を下げるよりも、むしろ運動に体が慣れないように、徐々に負荷を上げていく方が、より良いパフォーマンスに繋がる。

 

油圧ディスクで制動性を高めるより、握力を高めるトレーニングをすべきだし、自転車を軽量化するよりも、その重い自転車を軽々漕げる強い脚を手に入れるべきだ。

カーボン機材なんてもってのほかで、高くて脆いカーボンよりも、安くて丈夫なアルミや鉄を愛そう。

 

これは何も自転車だけにいえることではない。

快適さを金で買うのは大切だけど、それが体力不足に由来するのなら、自分を鍛えるのが最もコスパの良い選択肢だ。

商業主義に踊らされて自分を過度に甘やかすのはやめよう。