ドアに足を突っ込ませるな
一度足を家に入れられたら、あとは相手にむしり取られるだけだ。
五輪だって、最初は世界一金のかからない五輪だったはずが、いつの間にか当初予算の4倍になり、史上最高値の五輪になってしまった。
一度決定事項を持ち込まれると、それまでの計画なんてのは無に帰す。
動き出した人はめったに止まらない。
それが暴走だと分かるのは、後になってからだ。
信用できない相手の要求はたとえどんなに小さなものでも受け入れてはいけない。
家に入れたが最後、家の中を食い荒らされてしまう。
何が悪いのかというと、計画通りに物事を遂行する能力がほとんど評価されていないことにある。
というか、ほとんどの計画はうまくいかないというのはソフトウェア開発者なら分かりきっていることで、そのために沢山のノウハウや開発手法が存在している。
計画を立てることそのものには、ごく一部のすごく優秀なものを除いて、なんの価値もない。
それを監視する側はせめてその事を理解して、マイルストーン毎の評価と見直し、損切りラインの設定、信賞必罰をしなければいけない。