LEGENDが思った以上に酷かった

計量なしのスパーリングで興業を開催するとしか知らなかったけど、中身はもっと酷いものだった。

フライ級の木村がSバンタムの武居と戦ったり、アマチュアの選手を引っ張り出してきたり、公式のレフェリーを使わなかったり、ボクシング界がこれまで積み上げてきた歴史と伝統とやらはどこへ行ったのか。

スパーリングと銘打てば階級差が許されるなんて、安全性もクソもあったもんじゃない。

 

結果的に木村はデビュー戦の武居にどつかれて終わって、素人にはデビュー戦の武居にボコられた元世界王者としか映らない。

比嘉だって、明らかにサイズのでかい井上にボコられただけで、これって本当にフェアなの。

そもそもドクターチェックやレフェリングはどうなってんだって話で、14オンスをつけてればあらゆる制約をとっぱらって自由に興業打てるならJBCなんて要らんのですよ。

マチュアはプロの試合に出ないという制約だって、スパーリングだから、と言ってしまえば済む問題ならいままで規制の犠牲になってきた選手たちはなんだったんだと。

高山はなんであんなに苦労しているのかと。

 

そもそもチャリティーマッチと言う割には寄付先や寄付額が公表されず、興業主の会社はレンタルオフィスペーパーカンパニーで、しかも上場企業との買収に既存株主からケチがついている。

かなりグレーな企業で反社チェックちゃんとやってんのかとか、単にチャリティーとか言いつつ収益のごく一部を寄付しとけば免罪符がついて、あらゆる規制を取っ払って金儲けできるいい口実にしてるだけじゃねーのかとか、色んな面でまともじゃない。

本来はプロモーターがちゃんとチェックすべきだろうけど、大橋ジムやワタナベはちゃんとやってんのか。

 

こんなのがまかり通ってしまえば過去のボクシング界がやってきた規制なんて、そもそもなんの意味もなかったという話になる。

とりあえずお前らメイウェザーのときに文句言ってたRIZINに土下座しろと。

井岡のタトゥー問題なんてスパーリング興業に比べたら塵みたいに小さい問題でしかない。(井岡は井岡で商材屋とつるんでたりするが、それは個人の問題なので、今回の方がずっと酷い)

格闘技はコンプライアンスを軽視しがちだし、チェック機能もあんまり働いてないだろうけど、こんなの続けてると本当にRIZINの方がずっとまともだということになりかねない。

日本ボクシング界には2つの選択肢があって、一つは井上をはじめ出場選手にちゃんとペナルティを与える。もう一つはエンターテイメント性に重きをおいたエキシビションを連発する。

後者になればRIZINのリングで現役世界王者が他競技と"スパーリング"なんてことも可能でしょうねそりゃあ。