行列のできる店が大してうまくない理由

行列のできる店が大してうまくない理由は機会費用の一言で説明できる。

たとえば時給1000円の人が1時間行列に並んで1000円のものを食べると、ラーメンに費やす費用は2000円になる。

経済学的にいえば、この機会費用を含んだ費用と均衡するまで価格を上げればいい。

つまり行列がなくなるまで価格を上げればいい。

 

しかし、行列に並ぶ人の時給は人によって異なる。

ある人の時給は1000円でも、他の人は10000円かもしれない。

時給10000円の人が行列に1時間並ぶと費用は11000円となる。

ラーメンを食べる費用でちょっとしたコースを食べられる。

価格が全てではないものの、これだけ差があると11000円の食べ物の原価は1000円をゆうに超えるだろう。

と言うわけで、金持ちは行列に並ぶことが少ない。

 

つまり、行列に並んで食べる人は時給の安い人、ということになる。

行列を待つ費用が大してかからず、他に魅力的な選択肢が代替されない人。

所得が高い人が必ずしも優れた味覚を持っているわけではないが、より多様な食べ物を食べる機会はあるだろう。

それは味覚の良し悪しにも繋がる。