尾川堅一が4年ぶりの王者になったらしい。
前回はドーピングでの試合無効ということなんで、初戴冠。
問題なのが前回のドーピング検査で、尾川堅一はテストステロン値で引っかかって、その言い分はアトピーの治療薬のステロイドを申告していなかったと。
一見するともっともらしい言い分なんですが、ちょっと調べるとこれは明らかな間違いであることがわかる。
筋肉増強剤としてのステロイドとアトピー性皮膚炎の治療薬のステロイドは別物なので、アトピーの治療をしたからといってテストステロン値は上がらない。
冷静に考えてそんな話は聞いたことないでしょう?
ステロイド外用薬を塗って筋肉ムキムキになったとか、女性が男性化したとか、男性が女性化したとか。
それならアスリートはアトピーの治療と言ってみんな合法的にステロイド外用薬を使うか、もっと大量にドーピングで引っかかっているはずだし、一般人はもっと慎重に処方されているはず。
そういうわけで、少なくとも尾川の言い分は間違っているわけ。
まあサプリ汚染があったとか、そういう可能性はゼロではないけれど。
個人的には尾川はほぼ黒だと捉えているし、これをただのミスとして受け止めるボクシング関係者や専門家は勉強不足か悪人だと思っている。
そして、相対的な比較になったときに、カネロやネリはクレンブテロールというマスキング効果のある薬物の使用が疑われているわけだけど、尾川はドーピングど真ん中のステロイド使用の疑いが強い。
これは相当悪質であるか、陣営がマスキングすらできないことを示している。あるいは両方。
それをファンや関係者が受け入れているのであれば、日本人が清い精神を持っているのではなく、単に身内に甘く外には厳しいだけだ。
で、個人的にはプロボクシングはドーピングが半ば黙認されているし、テストステロン値で引っかかった尾川にはもっとうまくやればいいのにと思う。
コンテやレイノソならもっとうまくやる。
どちらかというと、今まで散々ドーピングを批判してきて尾川にはだんまりや称賛してる周りの人が嫌い。
追記
ちなみに、アトピー治療薬であるステロイドも厳密には禁止薬物である。
でも皮膚への塗布であれば申請無しで認められている。
そして、アトピー治療薬のステロイドがドーピング違反の理由は、糖質コルチコイドに疲労軽減作用があるためである。
筋肉増強作用であるテストステロンとはなんの関係もない。
https://selectra.jp/sites/selectra.jp/files/pdf/steroid.pdf
https://sp.m3.com/clinical/open/news/694395
上記は見られないため